近年のスポーツ界においては、共通のある生い立ちのアスリートが増えてきています。
それは外国籍と日本籍とのハーフのアスリートです。
陸上やバスケットボール、テニス、ラグビーなど、多くの競技でハーフのアスリートが続々と増え、外国籍譲りのポテンシャルを駆使し、世界で活躍しているアスリートも多く誕生しています。
プロ野球も同様に、外国の血を継ぐ選手が多くなってきています。
近年で言えば、現在メジャーリーグで活躍しているダルビッシュ有投手が筆頭となっており、東北楽天ゴールデンイーグルスに所属するオコエ瑠偉選手や、横浜DeNAベイスターズで活躍している山崎康晃投手もハーフの選手です。
今回は、そんなハーフのプロ野球選手に新星が現れたので、ご紹介したいと思います。
その新星とは、福岡ソフトバンクホークスで育成選手として支配下登録を目指している砂川リチャード選手です。
恵まれた体格から、強烈な打球を飛ばす長距離砲として、2020年のキャンプから注目されており、育成選手ながら1軍の試合へ帯同を続けています。
今回は、そんなプロ野球のハーフ界の新星、砂川リチャード選手について紹介したいと思います。
砂川リチャード(福岡ソフトバンクホークス)選手のプロフィール・出身地・経歴・成績について
砂川リチャード選手は、1999年6月1日生まれの20歳(2020年3月現在)。
身長189cm、体重112kgと、非常に大柄な体格をしています。
本名のフルネームは「砂川 リチャード オブライエン」であり、2020年シーズンから自身のミドルネームである「リチャード」を登録名としています。
沖縄県出身で、小学校中学校と地元沖縄で過ごしてきました。
中学時代は、軟式野球部と硬式野球部の兼部をしていました。多くは硬式か軟式のどちらかに所属するケースがほとんどであるため、非常に珍しいケースです。
恐らくですが、地域の学生の数などの影響で人数的な部分で兼部をせざるを得ない状況であったのかもしれません。
野球部はただでさえ、硬式であろうと軟式であろうと練習はなかなかハードですから、これで兼部となるとかなりの「野球漬け」であったと想像できます。
そして、中学時代はこの野球の兼部だけにとどまらず、陸上の競技大会にも出場し、男子砲丸投げで地区3位に入賞した、という輝かしい成績を残しています。
高校は地元沖縄の強豪・沖縄尚学高校に進学しました。
高校3年間では甲子園への出場の夢は叶いませんでしたが、3年生の春の県大会では、通算打率4割超えという高打率をマークし、自慢の打撃力をアピールしました。
高校通算でも、対外試合で通算25本塁打を放ったという長打力がプロのスカウトの目にも留まり、2017年の育成ドラフト会議で福岡ソフトバンクホークスから3位指名を受け入団しました。
育成選手での契約であったため、年俸は360万円という低年俸でのスタートとなりました。
プロ入り後は、福岡ソフトバンクホークスの3軍で主にプレーをしました。
3軍は実業団や社会人クラブなどとの練習試合が主な実戦の場となりますが、そこで36試合に出場。
打率は1割をやや超える程度で、自慢の長打力も1本塁打にとどまる成績となりました。
沖縄県では注目の長距離砲として、期待をされていましたが、高卒1年目ということもあり、プロの高いレベルに苦戦する日々が続きました。
プロ2年目は、2軍にも呼ばれるようになり、ウエスタン・リーグの公式戦にも出場するようになりました。
しかし、2軍にもなると、また野球のレベルが上がり、さらに苦戦することになります。
結果、砂川リチャード選手は打率.077と1割も切るほどの数字、本塁打は0と、かなり厳しい成績となりました。
一方、3軍の試合ではチーム最多の94試合の出場を果たし、打率.279、11本塁打を放つなど、1年目と比べると、着実に力は付けてきました。
シーズン終了後には、各チームの若手有望株が派遣される台湾のアジア・ウインター・リーグに出場しました。
ここでも順調なアピールを続け、17試合の出場で、リーグ最多タイの3本塁打を放ち、持ち前の長打力を存分に発揮しました。
課題である確実性の部分も打率.299という高打率をマークしました。
2020年シーズンのスタートは、同郷・沖縄の出身で本塁打王の獲得実績のある埼玉西武ライオンズの主砲、山川穂高選手などと共に自主トレを行いました。
山川穂高選手からは、長打力の秘訣を教えてもらったようで、非常に学びの多い自主トレであったようです。
一方、山川穂高選手からは「気が優しすぎる。もっとキレを出せ」と毎日のように叱咤激励があったそうです。
ウインターリーグでの活躍もあり、キャンプは1軍に帯同し、試合にも出場を続けています。
実戦が始まってすぐ、3試合連続で本塁打を放ち、早ければ今シーズン中にも支配下登録の可能性も出てきました。
砂川リチャード選手のパワーは、同じチームのスターである「柳田悠岐に匹敵する」と評価されている一方で、追い込まれると弱気なスイングを繰り返すことから、メンタル面の改善も必要であるとされています。
育成選手は育成契約のままであると、3年で一度契約が切れることになります。
つまり砂川リチャード選手は、この2020年が育成契約最終年ということになります。
もちろん、球団の意向があれば再契約も可能ですが、育成契約が自動的に切れるため、来年以降の契約については全くの不透明と言っても良い状況です。
支配下登録を勝ち取り、1軍出場まで目指していきたいところです。
砂川リチャードはハーフ?
スポンサーリンク引用:沖縄タイムスプラス
前述のプロフィールでもご紹介したように、身長189cm、体重112kgと非常に大柄な体格。
ルックスを見ても白人のようなルックスに加え、「砂川 リチャード オブライエン」という名前。記事の冒頭でもお伝えしたように、砂川リチャード選手はハーフの選手です。
ハーフの方でも、日本の血が強いのか、外国の血が強いのかで体格などにも大きな影響が出ますが、この体格を見るに、砂川リチャード選手は外国の血を大きく継いでいるように見えます。
外国人の血が強いと、体格だけではなく、骨格や筋肉量、身体のバランスなども日本人的な考えが通用しないケースも多くあります。
砂川リチャード選手の場合は、高校卒業してすぐにプロ野球選手になったことから、3軍のファームでは、外国人選手と同様の指導を受けた可能性もあります。ただ、日本人的な部分もまったくないわけではないので、スポーツを行う上で「自分の身体をよく知る」ということが非常に重要になってくると思います。
まだ年齢も20歳ですから、まだまだ身体が成長する可能性もありますし、身体的なバランスなどもここから変わる可能性が十分にあります。砂川リチャード選手には、ハーフである自分の身体の特徴を十分に理解して、うまく自分を操ってほしいですね。
砂川リチャードの両親は?父親,母親の国籍は?
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砂川リチャード選手はハーフであることが判明しましたが、どこの国のハーフで、両親のどちらが外国籍なのでしょうか。
調査したところ、砂川リチャードの父親が「アメリカ人」であることが分かりました。
つまり、父親・アメリカ人、母親・日本人のハーフということになりますね。この父親は、元・アメリカ軍の海兵隊員であるそうです。
砂川リチャード選手のこの大柄でしっかりとした体格は、父親譲りであることが分かりますね。沖縄は、アメリカ軍の基地も多くあることで、アメリカ人と現地・沖縄の方は非常に密接した暮らしをしています。
砂川リチャード選手の詳しい馴れ初めについては分かりませんでしたが、きっとこの沖縄、という地が両親を引き寄せたのだろうと思われます。
このような恵まれた体格の選手が自分の子供であるなんて、自慢の息子ですよね。
砂川リチャードの兄はどんな人?
引用:琉球新報
実は、砂川リチャード選手にはお兄さんがいるのですが、お兄さんもなかなかのすごい方なのです。
というのも、お兄さんもプロ野球選手なのです。
正確には、メジャーリーグに挑戦しているマイナーリーグの選手なのです。お兄さんの名前は「ジョーイ・オブライエン」といい、2018年のMLBドラフト会議でシアトル・マリナーズから6位で指名を受け入団しています。
現在は、マイナーリーグである傘下球団に所属し、メジャー昇格を目指しています。
このお兄さん、実はものすごく、投げては最速155キロを記録する豪腕の持ち主。
一方で打撃では、左翼手など野手として、現地の大学リーグで打率.372をマークする二刀流選手なのです。ご両親からすると、息子さん2人も日米のプロ野球界に進み、活躍を目指し頑張っているなんて、すごいですよね。
ご両親としては、今後の2人の息子さんが1軍に上がれるのか。メジャーリーグに上がれるのか。心配なのかもしれません。
お兄さんが所属するシアトル・マリナーズは、昨年から菊池雄星投手が所属していることに加え、2020年シーズンから平野佳寿投手も加入しています。イチロー氏もアドバイザーとして現在も現場にいることですから、1日でも早くメジャーリーグに昇格し、日本にいる家族にも元気にやっていることをアピールしたいですね。
スポンサーリンク砂川リチャードに入団拒否の噂!その真相,理由とは?
引用:週刊野球太郎
砂川リチャード選手には、福岡ソフトバンクホークスに育成ドラフトで指名された際に「入団拒否」した、という噂があったようです。
一体、指名時にどのようなことが起こったのでしょうか。砂川リチャード選手は、育成ドラフトで指名を受けた際に、支配下でのドラフト指名を目指していたために、出場機会が制限される育成選手としての契約に悩んでいたそうです。
このような悩みがあったために、砂川リチャード選手はドラフト指名後に育成選手としてプロの道に進むかについては「行くかわからない」と発言したことから入団拒否という噂が流れてしまったようです。結論、両親や沖縄尚学高校の比嘉監督とも話しあった結果、育成契約でプロの道に進むことを決断したようです。
育成ドラフトでの指名後、入団を断っていたら、今プロの世界に進めているかも分かりませんし、結果2020年には支配下登録、そして1軍での出場も見えてきていることから、
結果、砂川リチャード選手の育成ドラフトでの入団決断は良かったのではないか、と思います。福岡ソフトバンクホークスは長年、チームの顔とも言える松田宣浩選手がサードを守っていますが、やや衰えが見えてきている現状です。
若手の台頭についても昨年ブレイクした周東佑京選手などもいることで、依然競争は激化していますが、なかなか獲得しようと思っても、良い選手がいないのが長距離砲。砂川リチャード選手の成長次第では「ポスト松田宣浩」の座も十分に狙えるため、是非砂川リチャード選手には、1軍のレギュラー獲得を目指して頑張って欲しいです。
それにしても福岡ソフトバンクホークスの育成選手の層の厚さはすごいですね。
福岡ソフトバンクホークスであれば、育成ドラフトでの指名も、1軍での出場も十分にあり得る、と考え、入団する選手が増えてくるかもしれませんね。関連記事はコチラ
オブライアンは名字でしょうね。アメリカ人の氏名って幾らでも盛り込めるので(漢字みたいに自由に組み合わせられる代わりに、下の名前は一括りではなく、名前を置いていくしかない)、「オブライアン・砂川・マコト・リチャード」がフルネームでしょう。パスポート上は生まれて初めて登録したフルネームokみたいなので、日本国籍を選んだ場合もそのままかも知れませんが、日本の戸籍や住民票上はオブライアンか砂川のいずれかに統一し、下の名前もマコトかリチャードのどちらか(もしくはくっつけちゃう?)になるんでしょうね。
なるほど、さすが自由の国アメリカですね(^^;