日本屈指の進学校である東京大学。
多くの政治家や著名人が在籍していた勉学の名門として、日本のみならず、海外でも知名度がある国立大学である。
この東京大学に、硬式野球部が存在するのはご存知だろうか?
東京大学硬式野球が所属している東京六大学リーグは、東大の他に、早稲田大学、法政大学、明治大学、慶應義塾大学、立教大学が参加しており、高校野球で活躍した多くの選手がこれらの大学に進学し、野球を続けている。
しかし、東大野球部は、野球エリートが少なく、如何せん強くないのだ。。
番狂わせで下克上を果たす試合もあるが、結果としては2014年までリーグ戦70連敗を喫することもあった。やはり頭が良すぎるが故、野球の練習より勉学に重きを置いているのか?と憶測を呼んでしまうのも仕方がない。
ただ、2016年頃はエース宮台選手(現北海道日本ハムファイターズ)の活躍により、多くのジャイアントキリングを果たし、少しずつだが、チーム全体として強くなっている模様だ。
そんな東大野球部監督を務める浜田一志氏。
彼のキャリアや練習法等、興味深い部分が多いようなので、今回の記事では浜田一志氏をご紹介していこうと思う。
浜田一志wikiプロフィール(経歴、成績)
引用元:朝日新聞
生年月日:1964年9月11日
出身地:高知県
浜田氏は小学校3年生から野球を始め、高校は地元の土佐高校に進学。
土佐高校では野球部に所属していたが、甲子園とは縁がなく、引退。
引退後、とある先輩から、
「東大入って野球部の4番目指せば?」
という軽い感じでアドバイスを貰い、一念発起。
当時偏差値は40も無い状況であったが、独自の勉強メソッドを開発し、猛勉強を重ね結果的に東大に現役合格を果たしている。
筆者も高校時代は野球部に所属していたが、野球部の活動と並行して勉学に励み、現役で大学合格、しかも東大へ進学できたのは相当な努力があったのだろう。
引退後はこれまで野球のみに専念していた影響で燃え尽き症候群に陥りがちで、勉強に身が入らない人が多いので、野球経験者は浜田氏の凄さが特にわかると思う。
東大入学後、硬式野球部に入部し、4年次には主将として活躍。大学卒業後はそのまま大学院に進学し、そして大企業である新日鉄に就職している。
その後、新日鉄を退職し、独自の勉強法というツールを武器に部活をやっている子専門の学習塾というコンセプトを掲げ、自らで「Ai西武学院」という学習塾を開業。
学習塾の運営としては波があったものの、昔から得意としていた数学をメインに扱い、オリジナル教材である『数学ミラクルマスター』を開発。これまで多くの学校や学習塾で取り扱われ、塾の業績もアップし続けている。
塾の経営者の傍ら、2008年から東大のスカウティング事務局を立ち上げ、全国の有望選手へスカウト活動を行なっており、更に2012年には東大野球部の監督にも就任し、その手腕をいかんなく発揮している注目すべき指導者であるのだ。
浜田一志 出身地と土佐高校について
浜田氏の出身地である高知県。
その高知県にある超進学校の私立学校である土佐高校。
偏差値を調べてみると、『69』を誇り、高知県1位の偏差値を誇り、進学校として毎年多くの名門大学への進学者を輩出している。
中高一貫校ではあるものの、池田氏もおそらく中学時代から頭脳明晰で、地頭が良かったのかもしれない。
浜田一志 就職先となった大企業について
前述した通り、大学院卒業後に大企業である新日鉄(現新日鉄住金)に就職している。
※新日鉄住金とは?
新日鐵住金株式会社(しんにってつすみきん、英文社名:NIPPON STEEL & SUMITOMO METAL CORPORATION)は東京都千代田区に本社を置く、日本最大手の鉄鋼メーカー(高炉メーカー)であり、エンジニアリング事業や化学事業など5つの事業を有する新日鐵住金グループの中枢を担う事業持株会社である。略称はNSSMC。
粗鋼生産量において日本国内最大手、世界ではアルセロール・ミッタル(ルクセンブルク)、中国宝武鋼鉄集団(中国)に次ぐ世界第3位の規模を持つ。
※wikipediaより抜粋
難しい単語が多く、理解しにくい部分が多いが、要するに日本を支える産業の中枢を担っている大企業であるのだ。
そんな将来安定且つ、社内では出世街道を走っていた浜田氏だが、自身の情熱を大切にし、新日鐵は約6年で退職し、そして自ら学習塾を開業し、並行して東大野球部監督も担っている。
これらの根底にあるのはやはり、『野球への愛情』だろう。
自ら進路を断ち、自身が続けてきた野球への恩返しという意味合いが、彼を動かしているに違いない。
学習塾のコンセプトも、「部活をやっている子専門の学習塾」という名目でスタートしたのだが、これも、やはり東大のような高偏差値の大学を目指す学生は、多くの勉強時間を必要とする。
しかし浜田氏は、受験の為に部活を辞めるのは推奨しておらず、むしろその逆を唱えている。それは、
「東大を目指すなら、部活動も行え!」
という発言をしている。
これは、浜田氏が独自で統計を調べた結果、多くの高校生が部活を引退した後の方が、模試や学内テストの成績が上昇傾向にあるようで、これらは、幼少時にそれぞれ作り上げられた、運動に取り組んだ集中力が影響しているようなのだ。
ここまで運動の重要性を唱え、自身が野球をしていた経験から、多くの東大を目指す学生と、野球をしている学生それぞれに自らの経験を伝授していることが容易にわかるだろう。
正直、このメソッドは、多くの高校球児へ普及してほしいと思う。
夏まで甲子園に向けて練習してきた学生にとって、引退後の勉強法はあまり分からないという生徒は全国に多く存在する。
私も高校球児であったが、引退後は何となく予備校に通っていたが、勉強法があまり分からず苦労した経験がある。
東大を目指すのは容易ではないが、池田氏の勉強への取り組み方が多くの学生(特に高校球児!)が参考にすべき見本になると思うので、池田氏の活動がもっと全国的に普及してほしいと筆者は思うのである。
浜田一志 スカウト活動について
東大野球部監督でありながら、スカウト部長としても活動している浜田氏だが、この『スカウト部長』というのは、いわばボランティア活動に近い動きとなっているのはご存知だろうか?
東大野球部を強くしたい!というOB達の意気込みで、ボランティア活動は活発化し、全国の有望選手の津々浦々見て回ってスカウティングをしている。
この背景には、東大野球部にはスポーツ推薦での入学枠がないことが多く影響している。
多くの有望選手は野球推薦で強豪大学へ進学してしまう事例がほとんどとなっており、東大には有望選手が流れてこないという現実があった。
そこで池田氏は、全国の秀才且つ有望選手に声をかけ、東大野球部への進学に向けて、『東大野球部の魅力』と『勉強法』を伝授する活動を行なっているのだ。
この普及活動を、池田氏を中心とする東大OBと現役東大野球部が協力し、夏休みには短期間集中勉強合宿として、現役東大生が直接高校生に勉強指導をしており、この指導のおかげで近年東大野球部へ入部している生徒はこの指導を受けた選手が多いそうだ。
池田氏曰く、高校野球引退後の生徒は成績が伸びやすいと提言している。その理由は、
①気力、体力は人並み以上
②出来る人から学ぶことが出来る
③理不尽な状況に耐えられるメンタル
これらの要素を備えており、東大受験に向けて厳しい戦いを乗り切る力が野球のお陰で身についており、あとはきちんとした勉強法を習得すれば、自然と良い結果が生まれるということだ。
筆者も高校時代に浜田氏と出会いたかったとつくづく思うのである。。
浜田一志 結婚相手について
浜田氏のプライベートを調べてみたが、家族についての情報がほとんど無い状況だ。
大学野球部の監督として、経営者として、毎日忙しい時間を過ごしてる浜田氏なので、私生活はどのような生活を送っているのか気になるところではあるが、更に浜田氏を知りたいという人は、今週10日(土)17時からオンエア予定のTBS系列「バースデイ」にて、浜田氏の密着映像が放送予定なので、こちらをチェックして頂きたい。
東大野球部に革命をもたらすべく活動中の浜田氏にこれからも注目していこうと思う。