最近ネットやTVで話題となっている競技がある。その名は「キャップ投げ野球」。
キャップ投げ野球?この馴染みのないこのスポーツが最近若い世代を中心に注目を集めている。
この競技の特徴といえば、簡潔に言うと野球のボールがペットポトルの蓋となっており、このペットボトルの蓋をプロ野球選手のように多彩な変化球を駆使し、操って打者を抑えるといういわば野球のミニチュア版競技である。
この投球術?がネットで拡散されると、即座に全国に波及したのだ。そこで今回この記事では、キャップ投げ野球の全貌を探っていこうと思う。
キャップ投げ野球のルール(投球距離等)
まずここでは、キャップ投げ野球の基本となるルール説明をしていこう。大枠は下記のようになっている。
①1試合6回制
②打者の走塁は無し(塁には立つ)
③10m程度の距離に背の低いフェンスを設置
④フェンスを越えるとホームランになる
⑤内野の守備はあり(試合によって違う場合あり)
※ 引用先(http://change-status.com/bottle-cap/)
大枠は上記となっているが、実は明確なルール(正式な規則)がまだ設けられておらず、このキャップ投げ野球の創設者である京都大学のわっきゃい氏が設けたキャップ野球規則を元に試合を行なっていることが多い。
現在多くの大学を中心に競技人口が増えており、各大学がオリジナルのルールで実施していることも多く、二塁打、三塁打などの細かい判断は審判に委ねられている。
ちなみに、プロ野球のバッテリー間の距離は18.44mに対し、キャップ投げ野球のバッテリー間の距離も明確なルールがない。
正式規則がないが、現在わっきゃい氏が明確なルールを作成中とのこと。このルールが固まれば、更に競技人口は増えていくだろう。
キャップ投げ野球のバット素材は?
キャップ投げ野球のバッドはどういったものを使用しているのか。
引用元:アマゾン
京都大学のキャップ投げ野球部のバッドをみてみると、ウィッフルボールのバッドを使用しているケースが多いのである。
(※ウィッフルボールとは、アメリカで作られたスポーツで、野球を原型に考案された競技となっており、スペースの限られた自宅の庭で「息子と手軽かつ安全に野球をするにはどうすればよいか?」という着想から生まれた競技である。)
ウィッフルボールのバット素材は、プラスティック素材が多く使用されており、硬式野球のように金属素材の使用は特にないのである。ただ、ここでも使用バットの明確なルールがまだ決まっていないので、自作バットを使用している大学も多くあるのが現状だ。
キャップ投げ野球における良いキャップ、投げやすいキャップはいろはす
キャップ投げ野球の魅力といえば、やはりピッチャーの投げる投球術であろう。あの軽いペッドボトルキャップを自由自在に操り、ストレートはもちろん、スライダー、カーブ、フォーク、ライジングボールまで投げられるのだ。
ここまで多種多様な変化球を投げられることは凄いのだが、さらに、このキャップの種類によって投げやすい、投げにくいキャップがあるそうだ。
引用元:フォト蔵
わっきゃい氏によると、『いろはす』のキャップは、他の飲料ドリンクのキャップに比べ軽く、面が粗いので、回転がかけやすくなるそう。
キャップによって形状が異なるので、球種によってキャップを変えているそうで、投手としてはこの点も研究しながら投げているのだ。
一般のプロ野球や軟式野球では、硬球、軟球を元に握りを変えて投げるが、キャップ投げ野球では自分が得意とする変化球に合うキャップを探すという努力もしなければならない。
この点は大変であるが、練習を積めばどんな人でも簡単に変化球を投げられ、この競技を楽しめるということでもある。
キャップ投げ野球部の名門大学、京都大学
前述した通り、このキャップ投げ野球のパイオニアであるわっきゃい氏。
彼が進学している京都大学であるが、この大学において、キャップ投げ野球部は飛躍的に入部者が増えている。正式名称は「京都大学キャップ投げ倶楽部」であり、創設当初は部員数が5人程であったが、現在は70人以上も所属している模様。
この京都大学内にあるCTCパーク(Cap Throwing Clubの略) をメイングラウンドにし、様々な大学と試合を行なっている。現在京都大学以外にこのキャップ投げ野球を部として活動しているのは、東京大学、神戸大学、上智大学、同志社大学、一橋大学等があり、何故か高学歴な大学が多いのが不思議である。
キャップ投げ野球の試合動画
ここでキャップ投げ野球の試合動画を見てみようと思う。
【プラスチック最強決定戦(京都大学VS関西大倉高校)】
【プラスチック最強決定戦(京都大学VS立命館大学)】
※番外編【キャップ投げ京大生へガチノック】
→野球Youtuberのトクさんによるおもしろ動画。これも是非チェックしてほしい!
キャップ投げ野球は地味に面白い!
あまり馴染みのなかったキャップ投げ野球だが、いざ実際に試合を見てみると、とても楽しそうである。野球経験者でなくても気軽に楽しめそうであり、逆に野球経験者は対応するのが難しそうな印象だ。
わっきゃい氏は父親の仕事の都合でアメリカにいた際、小学校の授業中に先生の目を盗んでゴミ箱へキャップを入れることがきっかけでこのキャップ投げを始めたそう。
本人曰く、このキャップ投げ野球をきっかけに野球に興味を持ってもらったり、このキャップ投げ野球を始めてほしいそう。近年野球人口が減っており、野球を見る機会や始める機会が中々無い中、こういったきっかけ作りは野球界にとっては非常にありがたい話であろう。
野球人口も増加し、キャップ投げ野球のメジャー競技になれば、最高である。それを願って、これからも注目していこうと思う。
わっきゃいさんは、何のキャップを使っていますか?
教えて下さい。お願いします。