華々しい世界のプロ野球。
4月から10月までほぼ毎日のように行われているスポーツで、長い間「国民的スポーツ」として親しまれています。
プロ野球選手たちは、年々高まるその人気から、多くの注目を浴びていますが、実はそこには大きなプレッシャーが存在しています。
そんな中、あまり世に公表されることはありませんが、選手によっては、精神的な疾患を抱えながらプレーを続けている選手もいます。
過去には、かの長嶋茂雄氏の息子で、現在はタレントとして活躍している長嶋一茂氏も、プロ野球選手だった頃は、「パニック障害」に陥っていたのは有名な話。
最近では、昨年引退した、日本ハム。オリックスでプレーした小谷野栄一氏もパニック障害を抱えてながらもプレーを続けていました。
他にも送球が困難になる精神的な疾患「イップス」などもよく知られていますが、最近、あるプロ野球選手が精神的な疾患を公表したことで話題となりました。
それは、千葉ロッテマリーンズの永野将司投手。
今年のキャンプも「体調不良」のため不参加であったことで、ファンも不安に感じていましたが、3月12日のオープン戦登板後、精神的な疾患の一つである「広場恐怖症」を患っていることを公表しました。
このニュースは、全国的に大きく取り上げられることとなりましたが、
今回はそんな病と戦いながらもプレーを続ける永野将司投手と「広場恐怖症」について紹介していきます。
永野将司投手のプロフィール・経歴・成績(年俸850万円、背番号62)
引用元:千葉ロッテマリーンズ
永野将司投手は、1993年3月2日生まれの26歳(2019年3月現在)。
左投左打の投手。
身長は181cm、体重は82kgと、野球選手としては標準的な体型の選手です。
大分県出身で、小学校から軟式野球を始め、中学卒業後には地元・大分の大分県立日出陽谷高等学校へ入学。
高校時代は右翼手と投手を兼任しており、投打に渡り、チームを支える役割を果たしていましたが、高校3年間を通じ、全国大会へ出場することはありませんでした。
高校卒業後は、地元・九州の強豪大学の一つである、九州国際大学に進学。
大学入学後は、投手一本でプレーし、クローザーとして活躍をしていました。
3年生の時までは安定したピッチングを続けていましたが、4年生の時にアクシデントが襲いました。
なんと利き腕である左肘の靭帯を断裂。断裂後に靭帯を再建する手術として有名な、通称「トミー・ジョン手術」を受けることとなりました。
その影響もあり、4年生の時に内定が出ていた関西の企業からの内定取り消しを受け、大学卒業後はフリーの立場で約1年半、リハビリを行いました。
その後、左腕不足に悩んでいた、社会人チームの強豪・Honda硬式野球部からの誘いを受け、入社することとなりました。
入社後もリハビリを続け、入社2年目にリハビリを終え、試合に出場。
ストレートは最速154kmをマークし、貴重な左腕の速球派リリーフとして、一躍プロからの注目を浴びる選手となりました。
そして2017年のプロ野球ドラフト会議にて、千葉ロッテマリーンズから6位で指名を受け、契約金3,000万円、年俸770万円(いずれも推定)で契約し入団しました。
2018年のルーキーイヤーは、オープン戦2試合に登板。思うような成績を挙げられず、開幕は2軍で迎えることとなりました。
5月に2軍の試合でプロデビューを果たすと、9試合連続無失点という素晴らしい記録もマークしました。
そして、シーズン終盤の10月に1軍に昇格し、プロ初登板を果たすと、1軍の試合では4試合に登板し、いずれも無失点で切り抜ける素晴らしい成績を残しました。
2019年は、石垣島で行われる春季2軍キャンプに参加予定でしたが、「体調不良」を理由にキャンプの参加を断念。
ホーム球場でのオープン戦開催とほぼ同時にチームに帯同し、3月12日にオープン戦に初登板を果たしました。
その登板後に社会人時代から「広場恐怖症」を患っていることを公表。
春季キャンプへの参加ができなかった理由はこの病によることであったことも公表しました。
ルーキーイヤーに撮影された、キャンプ密着の映像がこちら。
野球をしている時には、笑顔も見せており、素晴らしい豪速球を投げていますね。
永野将司投手が発症した「広場恐怖症」とは
スポンサーリンク引用元:ONECOIN+
精神的な疾患である「広場恐怖症」。プロ野球選手である永野将司投手が発症しましたが、具体的にはどのような病なのでしょうか。
「広場恐怖症」とは、通常では何でもない環境や状況に対して、人よりも過剰に不安感や恐怖感をもってしまう症状で、「不安症状」の一つとして挙げられているそうです。
具体的な環境や状況については、以下のような場合が挙げられるそうです。・家の外に一人でいる時
・混雑の中に一人でいる時
・列に並んでいる時
・橋の上にいる時
・バスや電車、飛行機など公共交通機関を利用している時「抜け出せない状況」「今いる環境から容易に抜け出すことが不可能と感じる状況」にいる場合に発症するそうです。
永野将司投手は、この症状を社会人時代から発症していたそうですが、ドラフト会議にて指名をした千葉ロッテマリーンズは、永野将司投手のこの疾患については、事前に把握した上で、指名に至ったそうです。
現在は、入団時よりも症状が重くなっているそうで、ルーキーイヤーの年に参加できた春季キャンプも、今年になると「飛行機移動」に恐怖感や不安感をもつということで、参加を断念したそうです。永野将司投手は、何度も春季キャンプを試み、空港までは何回も足を運んだそうですが、結局は飛行機に乗ることができず、「体調不良」として、春季キャンプの参加を見送ったとのことです。
現在の移動手段に関して、永野将司投手は自らのコメントで「新幹線はすべての駅に停車するなら乗ることができる。車での移動も高速道路でなければ問題ない。」とコメントしているので、飛行機の移動を必要とせず、かつこの移動手段で移動できる遠征には帯同していく方針だそうです。
投手コーチをはじめ、チームも永野将投手の疾患に対して理解を示しており、本人の状態を見ながら、起用していく方針とのことです。
永野将司投手が発症した「広場恐怖症」その原因とは?
一人の人間として、ましてや移動を多く行うプロ野球選手にとってはとても辛い疾患である「広場恐怖症」ですが、どのようにして発症してしまうのでしょうか。
その原因について調べてみました。スポンサーリンク「広場恐怖症」は、元来その人の思考の傾向によるものであるとされているそうで、何事もネガティブに考えたり捉えたりしてしまう基質であったり、過去のつらい出来事や悲しい出来事が強く印象に残り、思い出されることが多かったりすることで発症してしまうようです。
また、この症状は一定の遺伝率があるともされており、その遺伝した性格や考え方によるものとも考えられているそうです。永野将司投手の場合、大学までは順風満帆に来ていたようですが、大学4年生の時に、大きな怪我をしてしまい、それが原因で入社内定が決まっていた会社の内定が取り消されてしまった過去があります。
また、その内定取り消しによって、大学卒業後は孤独なリハビリ生活を送っていたことから、その頃の思いが強いストレスになってしまっていたのかもしれません。永野将司投手が「広場恐怖症」を発症したのが、社会人時代からと公表しているので、そういった過去が永野将司投手へのプレッシャーとなり、永野将司投手を精神的に苦しめていたのかもしれません。
プロ野球選手になり、立場としてはさらにプレッシャーのかかる立場となり、1軍のリリーバーともばれば、そのプレッシャーは計り知れないものになると思います。
そんなプレッシャーが関節的に、永野将司投手の「広場恐怖症」を重症化させないことを祈るばかりです。
永野将司投手が発症した「広場恐怖症」その克服法や治療法は?
引用元:wotopi
プロ野球選手になってから、「広場恐怖症」の症状が重症化しているとも告白した永野将司投手。
春季キャンプを辞退した際は、自宅にて療養していたとのことですが、「広場恐怖症」を克服するのは、どのような治療法があるのでしょうか。「広場恐怖症」は慢性的かつ持続的に襲ってくることが多いそうで、自然に治癒されることがほとんどない症状だそうです。
多くの場合は2つの治療法によって、症状が劇的に改善するそうで、その治療法は薬物による治療と、認知行動療法というものがあるそうです。薬物療法とは、症状が発送した際に、薬を投与することで、不安症状を緩和し、再発を予防することができるそうです。
しかし、プロ野球選手の場合、薬の投与は、場合によって「ドーピング検査」に引っかかってしまう恐れがあります。認知行動療法とは、実際に症状が起きた時の状況を振り返り、その時の精神状態や自身の状況などを書き起こすことによって、その思考回路に至らぬように改善をしていく、という療法のようです。
プロ野球選手においては、なかなか時間が取れない状況でもあるものの、薬に頼らない療法があることはメリットでもあるので、こちらの療法をしていると思われます。幸い、千葉ロッテマリーンズは首都圏の球団でもあるので、通院先も腕の良いところに通えることでしょう。
チームも永野将司投手の症状を把握した上で、獲得をしているということを考えると、チームからのバックアップもあると思います。永野将司投手の嫁は可愛い?結婚している?
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そんな「広場恐怖症」を患っている永野将司投手、孤独であることも症状の重症化を招いてしまうことが懸念されますが、自身の家庭はあるのでしょうか。
調べたところ、学生時代にソフトボール選手であった女性の方と結婚をしているそうです。そして、仮契約の前日に結婚したそうで、入団記者会見には奥さんも同行したとのことです。
元スポーツ選手という肩書からも、永野将司投手の症状を理解、そして野球選手というものがどういう職種かを十分に理解できる立場からサポートできるというのは、永野将司投手にとっても、これ以上ない支えとなっていることでしょう。
ちなみにその奥さんの名前は紗央里(さおり)さんというそうで、すでに永野将司投手とのお子さんもいるとのこと。
入団会見に同席した際の写真がありましたが、その写真からも奥さんがなかなかの美人さんであることもわかりますね。
すでにお子さんもいる「パパ」として、家庭を支える立場でもある永野将司投手。
家庭を支えるとなると、さらなるプレッシャーがかかりそうで、永野将司投手の精神状態も懸念されます。
さらには首脳陣からは「1軍で通用する力を持っている」と期待されていることからも、様々な期待というプレッシャーもある永野将司投手。投手としての能力は非常に高いものがあるので、是非とも「広場恐怖症」を克服して、シーズンを通して活躍する中継ぎエースとなってほしいですね。
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