常勝を義務づけられたチーム、読売巨人軍。
強大な戦力を武器に毎年最強チームを誇り、常に優勝が定位置であるジャイアンだが、近年優勝からは遠ざかっている
。今シーズンもCS圏内に入れるかどうかの争いを強いられているジャイアンツの、残りの試合(今シーズン)の展開を分析していこうと思う。
巨人の自力優勝の可能性は?自力CSは消滅か?
2018年シーズン、9月18日付けでのジャイアンツの順位は以下のようになっている。
試
合 |
勝
利 |
敗
戦 |
引
分 |
勝
率 |
勝
差 |
残 試 合 |
得
点 |
失
点 |
本 塁 打 |
盗
塁 |
打
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率 |
防 御 率 |
1位 | 広島 | 128 | 75 | 51 | 2 | .595 | M4 | 15 | 656 | 581 | 168 | 78 | .265 | 4.12 |
2位 | ヤクルト | 128 | 64 | 62 | 2 | .508 | 11 | 15 | 593 | 613 | 119 | 64 | .268 | 4.27 |
3位 | 巨人 | 133 | 61 | 68 | 4 | .473 | 4.5 | 10 | 586 | 544 | 139 | 59 | .258 | 3.87 |
4位 | 中日 | 134 | 61 | 71 | 2 | .462 | 1.5 | 9 | 578 | 615 | 91 | 58 | .266 | 4.38 |
5位 | DeNA | 128 | 58 | 68 | 2 | .460 | 0 | 15 | 511 | 609 | 161 | 70 | .252 | 4.42 |
6位 | 阪神 | 123 | 56 | 66 | 1 | .459 | 0 | 20 | 518 | 544 | 81 | 65 | .256 | 4.05 |
※SportsNaviより抜粋
好調広島東洋カープの独走、2位にはヤクルト、そして3位にジャイアンツとなっている。現実的に考えると、広島がマジック4でリーグ優勝は確実である為、物理的にはジャイアンツの自力でのペナント優勝の可能性はない状況だ。
2位ヤクルトとは4.5ゲーム差、そして4位中日ドラゴンズとのゲーム差は1.5と、ジャイアンツとしては油断できない状況である。手っ取り早いのはとにかくジャイアンツが残り試合を全て勝てば何の問題もないのだが、怖いのが4位中日ドラゴンズである。
ここ最近の試合で投打のバランスが取れ始め、ビシエドやアルモンテ、高橋周平等の打撃陣の好調さ、投手陣はガルシアや小笠原慎之介が頭角を現しているので、どう迫ってくるかは戦々恐々であろう。では次項では、CSの進出可能性を探っていこう。
巨人のCS進出可能性と確率
では、ジャイアンツのCS進出はどれくらいの可能性があるのか。数字的な確率で言うと、約30%の可能性でCSに進出出来そうである。
残り10試合で7勝3敗で進出という計算であるが、逆に言えば3敗しか出来ないという条件でもある。
ただ、ここにきて、坂本勇人と重信慎之介がどんどん調子を上げており、投手陣もファーム調整中のヤングマン、上原や澤村の調子が上がってくれば現在抑えに配置転換されている山口俊が先発復帰し、エース菅野もいる。
戦力が揃えば順当にクライマックスシリーズにいけることは間違いないだろう。
巨人の優勝(日本一)の可能性と確率
とにかくジャイアンツが優勝を目指すのであれば、まずはクライマックスシリーズへの進出が最低条件である。クライマックスシリーズに進出した場合、現在の順位では広島東洋カープとヤクルトスワローズとの三つ巴決戦になるのだ。
クライマックスシリーズの場合、順位が上のホームで戦うことがルールとなっており、マツダスタジアムと神宮球場での試合の場合、相当なアウェイ決戦になる。
どちらのチームも熱狂的なファンで球場は埋め尽くされ、ビジターチームは苦戦を強いられるのが常だ。そこに今回ジャイアンツが乗り込み戦うのは相当難しくなるだろうが、まずはチームの投打のバランスが合い、チーム内の雰囲気が良くなれば優勝も夢ではないだろう。
とにかく筆者としてはまずジャイアンツのチームワークの向上がCS突破のポイントになると分析しているのである。
巨人が優勝できないとか無理とか言うな
どの時代でも読売巨人軍は強くなければならない。伝統ある人気球団でスター選手も多く輩出しているチーム。他球団の選手はまずジャイアンツを倒すことを目標に掲げていることが多い。
しかしどんなエースや強打者と当たっても、ジャイアンツというチームにいる選手たちはそういった相手を倒してきた。そんな理想的で強いジャイアンツを見てきたファンが多いからこそ、今シーズンの戦いぶりを見て『今年も優勝できない』『諦めろ』と発言するメディアやファンが多いのは仕方ないことだろう。
しかし、否定するのは簡単なことだ。どんなに嫌いな人間がいても、良い部分にフォーカスして観察すればその人の見え方だって変わってくる。チーム状態が悪いジャイアンツだからこそ、その中で良い部分に注目してみれば捉え方も変わってくる。
そこで今のジャイアンツを見て思うのは、『若手の台頭』が一番見るべきポイントだろう。ここに注目して、どんなにチームが負けても若手が活躍していればジャイアンツファンとしては嬉しいと思う。そんな気持ちでジャイアンツというチームを見守ってほしいと切に願っている。
最後に、巨人の優勝に向けて
シーズンは終わっていないが、まだまだジャイアンツの優勝、日本一の希望は残されている。過去千葉ロッテマリーンズのCS3位からの日本一という下克上があった通り、シーズンが終わるまで何が起こるかわからない。
選手たちだってまだまだ諦めてないだろうし、高橋監督やコーチ陣だってまだまだ熱い闘志を持っているに違いない。
そんな選手やチームを信じて、ファンは残り試合を応援してもらいたい。シーズン後、ジャイアンツが優勝して、批判的な記事を書いてきたメディアが手のひらを返して好意的な記事を書いてることを願う。